一日と一時間

投稿日:2010年11月27日 道太

【小椋家構図】

母・・・ヒナエ(ヒナちゃん)
僕・・・長男(道太)
長女・・・陽子
次女・・・嘉子
陽子の旦那・・・ケンチャン

ね◎
まぁ、必要ないと思うけど。。

16時
陽子の陣痛が始まる

実家に居る嘉子からメールが来る

ヒナちゃんが病院に付き添いに行く

道太の緊張が始まる

17時
嘉子からのメールを
イトコや親戚に一斉転送する

道太緊張のあまり
嘉子に電話連絡する

陽子の陣痛がまだ、軽めのものと知る

18時
営業が始まる
道太仕事が手につかず
一階と二階を、用も無いのに行き来の連続

19時
道太未だ手につかず

20時
ケンチャンの友人たちが
青二才にやってくる
みんなでその瞬間を待ち侘びる
ケンチャンにも電話をする
電話の向こうで、落ち着いてないのが
目に見えるかのごとく変な喋り方をされる

21時~23時
一階席にどんどんお客さんが入る
元スタッフ、蘭から手紙とお祝いのスイーツの差し入れ
お客さんのトゥーさんからお祝いスパークリングの差し入れ
をいただく

23時~
だいたいのお客さんが帰り際に
『おめでとう!おじちゃん!』
言って帰っていく

完全なるフライングだ

未だ落ち着かない

嘉子から再メールが来る

『お姉ちゃんがんばっとる!!

ものすごく!!

赤ちゃんも!!!!

あとちょっと、あとちょっと!

応援しか出来んけど、やっぱり母親はすごい!!

ひなえさんの60回目の誕生日に
お母さんの偉大さを今までのを覆されちゃうくらい
感じとるよ・・・』

涙が出てくる

ありがとう

がんばれ

足して100倍くらいの感情で覆いつくされる

この嘉子からのメールも親族に送信

0時
ヒナちゃんの60回目の誕生日が終わる
その場に居た、お客さんバッシーの誕生日が始まる
テキーラでカウントダウンする

親族からも返信が来る

1時
お祝いのお酒をたくさんもらう

全く酔わない

2時
営業終了
〆作業しながらも
手元に携帯も電話の子機も置いておく
〆作業進まない

3時
神谷と話していて
お客さんで来てくれた【山ちゃん】が
『産まれたらこれで乾杯してよ◎』
シャンパン代を、こっそり置いていってくれたことを知る
山ちゃんかっこいい◎
さすが世界のチャンヤマ◎

4時
未だ、電話鳴らず

5時
一階のカウンターに
携帯と子機を置いたまま
うつ伏せになって待つ

眠れない

6時
未だ電話鳴らず

7時
そうとうな難産なのか、と心配になり
しびれを切らして、嘉子に連絡する

『あれ?メール届いてなかった!?』

『5時半過ぎに無事に産まれたよ◎元気で大きな男の子やよ』

産まれていたことを知る◎

ホッとする◎

電話連絡無くても
せかせかなんてしない◎

小椋家タイマー健在◎

無事に産まれてきてくれた事
無事に産めた事

これだけで十分◎

11月26日午前5時37分

未だ、名前の決まっていない彼が
一日と一時間かけて世界に登場した瞬間に

陽子はママになり

ケンチャンはパパになり

僕と嘉子はそれぞれ
おじさんとおばさんになり

ヒナちゃんはおばあちゃんになり

その誕生で一気に
いろんな新しいタイマーが動き出した◎

宮崎に居たケンチャンは
朝一番の飛行機に乗って岐阜に飛び立った

宮崎のお父さんは
男の子が産まれたと聞いて
さっそく、5月にある初節句のための
幟(のぼり)を立てる木を山に切りにいった

岐阜のヒナちゃんと嘉子は
夜通しの付き添いが終わり
また、その日の仕事に向かうため車に乗った

東京の僕は
時間はあるのに手がつかずに残っていた
〆作業を進めた

そして今、多くのお祝いの言葉を
親族や、友人、お客さんから
いただいている◎

人の誕生ってすごい
世界の時間が変わる◎

昨日
営業中
泣いてしまったのは

陽子ががんばっているのが分かったから
陽子が痛みに耐えているのが想像できたから
そんなに苦しいのに『早く赤ちゃんに会いたい!』って
メールをくれた陽子の気持ちが分かったから

そしてケンチャンやヒナちゃんはじめ
みんなが陽子がんばれ!って
応援してくれているのが分かったから

よくがんばったね◎
早く恵那に帰って、
誕生した
新しい命に触れてみたい◎

きっとこの先大変なことも
たくさんあるだろうけれど

今はそんなこと考えられない

なんだ世界は素晴らしいことだらけじゃないか

と思ってしまう◎

きっと彼もそう言っている◎

はぁ、良かった~◎

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