• 2012年12月30日
  • BY 道太

恭喜恭喜

2年前

とある普通の営業日
けっこうお店が混んでいて
それと同時に発生するトイレ待ち渋滞◎
運命の出会いなんてそこらじゅうに落ちている◎
そこで二人は出会った◎
先にトイレに並んでいたミッシーに

『あ、綾子先でいいよ』

と譲られ、トイレに入ろうとした時

『おいちょっと待てやー』

と、先に列に並んでいたもう一人の男がそれを制した◎
それがタツだ◎
女性に順番を譲る紳士ミッシーの行為を見ていなかったのかのように

タツは綾子に順番を譲ることなく、先にトイレに入り用を済ませた◎
(小っちゃい男やなー)
などと、思う暇も無く僕らの妹、綾子は
タツに魅かれていき

それと同時に、タツも出会ったその日以来、綾子と話すようになり
惹かれあっていったのだった◎
今まで何度も綾子の恋愛話を聞いたことがあるが

そのどれよりも、目をキラキラ輝かせていた◎

出会ってからしばらく経った頃

二人は付き合うようになった◎
二人とも阿佐ヶ谷には住んでいないのにわざわざ

二人して青二才に来てくれるようになり
まぁ、いつものようにタツはでっかいグラスでビールを豪快に飲み

綾子も昔に比べれば相当お酒も飲めるようになった◎
12月25日

いつものように二人で来て

いつものように席に座り

いつものように仕事着のコートをハンガーに掛け

いつものようにでっかいグラスのビールと梅酒ソーダで乾杯をしていた◎
お店に来て小一時間が経った頃

タツが僕と神谷に手招きをした◎
近寄っていった僕らがタツの前に立つと同時に

『僕ら来月結婚します』

と◎
もうね、こんなに嬉しい報告、他にないよ◎
大好きな綾子と大好きなタツ

二人がこの場所で出会って、ついに家族になるというのだ◎
タツも綾子なら大丈夫だし

綾子もタツなら大丈夫なのだ◎
大丈夫って言うか、じゃなきゃダメなんだろうな◎
本人たちもそうだが
僕だって、綾子にはタツじゃないと嫌だ
タツには綾子じゃないと嫌だ◎
二人と握手をして

シャンパンで乾杯して

帰る時にはハグをして
今しみじみと、二階のバックルームで

ついさっきの事と、これまでの長い時間の事一つ一つを
思い出しながら日記を書いている◎
どうしても顔はニヤついてしまう◎

思い出せば思い出すほどに
楽しい事が出てくる、

これからの事を思えば思うほどに
ワクワクしてくる◎
二人に出会えてよかった◎

二人の人生に触れさせてもらうことで
こんなにもこちらが幸せにさせてもらっている◎
本当にありがとう◎

そして本当におめでとう◎
あ、そうそう

シャンパンで乾杯した後

普通の業務に戻り、仕事をしていたら

『えーマジでー!!!!』

と言う綾子の大きな声が聞こえた◎
近づいていって

『どうした!!?』

と聞くと
『とんでもないクリスマスプレゼントもらってしまった』
と綾子
『なになに??何もらったん??』
と僕、

するとタツが再び改まって

『えー私、来年の秋から
北京に数年行くことになりました』
驚く僕らをよそに
綾子は目を潤ませながらケラケラ笑っている◎
『ゥオーシーリーベンレン』

なんて言いながら◎
良いプレゼントかどうかは分からないが

まぁ、普通の人にとっては

落ち込んだりするかもしれないぐらいの事に対し
『あーびっくりした!私も中国語勉強せんとなー』

笑い飛ばしていた◎
相変わらず肝が座ってんなー綾子◎
素敵な奥さんになるよ◎
北京は飛行機で三時間らしい◎

僕にとっても

来年の秋には北京にも別荘が出来るんだ笑
そう思えたら、僕も寂しいなんて言ってられず楽しい◎
これからも二人の人生に触れさせて頂きます◎
ま、近々

ちゃんと、みんな呼んでお祝いしようね!!

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