• 2012年12月28日
  • BY 道太

綾子

僕が24歳の時、
井の頭公園で井の村と言うブルーシート飲み屋を
やっていた頃知り合った女の子がいる◎
綾子
当時はまだ、18歳とかだった◎
モデルのように目がぱっちりとして、かわいい洋服を着て
吉祥寺らしいオシャレで小さな自転車を井の頭公園で走らせていた◎
当時から一緒に井の村をやっていた慎矢が
その女の子に声をかけ
『一緒に飲んでいこうよ!』

と◎

ま、はたから見ればこっちはブルーシートで
お爺ちゃんから、外国人まで様々な人が居る怪しい集団だ◎
(慎矢よ、そういうタイプの子はこういう場所には来ないよ)
と思っていたら、スーッと輪の中に入ってきた◎
年を聞いたら、まだ大学一年生

若くてかわいい女の子だ

あっという間にブルーシートで一緒に飲んでいる人の人気者になり
そこからちょくちょく井の頭公園で会うようになった◎

話せば話すほどフランクで、こんな場所で知り合った怪しいはずの僕らにも

きっと簡単に心を開いていてくれていたのだと思う◎
同じ高円寺と言う土地に住んでいたこともあり

気が付けば井の頭公園じゃない場所でもよく飲んでいた◎
飲んでいたと言っても当時まだ綾子は未成年だ

味見するぐらいの量で、顔を真っ赤にしていた◎
そんななのに、お酒大好きな僕らの飲みによく付き合ってくれたと思う◎

家で飲んでいて先に酔い潰れた僕らにそっと布団をかけてくれたり

ずいぶんと年下なのに、逆に面倒を見ていてもらったようなものだった◎
僕や慎矢からしたら

かわいくて、しっかり者、自慢の妹みたいなものだった◎

井の頭公園でのほんの紙一重の出会いから、もうじき10年

その間に、彼女は大学を卒業して就職したり

僕は青二才を始めたり、結婚したり
懐かしい曲を聞くと昔のシーンが脳裏に浮かぶように

綾子を見る度に、バカばっかりやっていたあの頃が蘇ってくる◎
僕の中で綾子は18歳のままだし

僕だって24歳のままだ◎
だが

まぁ、時間は流れているわけで二人とも年齢上は随分と大人になった◎

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