• 2010年8月7日
  • BY 道太

博多路6

本日、8月7日【土】は青森のねぶた祭りに参戦のため
お店がお休みになります◎

ラッセーラー♪

福岡へ向かう電車内で
アベチャンから再び入電◎

普段ならば
電車内では電話に出ない僕だけど

この日ばっかりは
失礼をして、小さな声で電話に出た◎

『今、どこにおるとー?僕はもう、博多駅に着いてしまったとよー』

まだまだ、僕らはあと小一時間かかるような場所に居たのだけど
アベチャンはもう、到着してしまったようだ◎

待たせてしまうことを謝って
急ぎようのない電車内で心だけが急いだ◎

今日だけ、全ての駅を通過するような
特快運転してくれないかと思った◎

博多に到着して
ダッシュで改札に向かうと

アベチャンはそこに居た◎

きっと小一時間ずっと
そこに居たのだろうと思う◎

アベチャンよりも先に僕らが
気づいて、声をかけた◎

『アベチャン!』って◎

「おう!よく来たとねー」ってアベチャンが言う間もなく
ハグをして、握手した◎

前回来た時よりも
確実に痩せていた◎

「ダイエットに成功したばい」なんて言っているものの
やっぱり体はどこか疲れているようだった

駅の近くの居酒屋に入り
アベチャンが

「ビール二つにノンアルコールビール一つ」

とオーダーしたのに対し

すかさず神谷が

『あ、ノンアルコールビール三つにして下さい』
注文しなおした◎

するとアベチャンが
『あ、ほんならビール三つにして下さい』

更に注文しなおした◎

お互いにお互いを気遣っていたのだろう◎

アベチャンの気持ちも
神谷の気持ちも分かった◎

結果
ビールが三つと
ノンアルコールビールが一つテーブルに運ばれてきた◎

三人ともビールで乾杯をした◎

アベチャンはビールを少しだけ口に含んだ◎

お酒に前のような豪快さがない

この空気を楽しんでいるように見えた◎

心の底から
僕らに会いたがってくれているのが
伝わり、僕はビールを一気飲みして

まだ、大量に残っている
アベチャンのビールを手に取り

『これちょうだい!』と僕のもとへと寄せた◎

その後アベチャンは
お店の人に

「僕の息子が江戸から来たばい、なんか旨いもん食わせてあげて」


初めて来たはずのお店で
常連並みのオーダーの通し方をしていた◎

相変わらずだ◎

アベチャンの体のこと

僕らのお店のこと

アベチャンの家庭のこと

僕らのスタッフや仲間のこと

時間はみるみる間に過ぎ行き
結果、二軒もはしごした◎

いつも、僕らはアベチャンに会うと
頑張っている姿を見せようとして
『今、こんなことで頑張ってます』

とか

『こんなことが問題で悩んでる』

とか

そんな話ばっかりだ◎

でもその一つ一つに
ちゃんと答えてくれて
頑張る勇気が生まれる言葉をくれる◎

これまでの人生
色んな人に
よく頑張ってるなぁ
と言われてきたけれど

アベチャンのそれはなにか違う

僕らが本当に頑張っているかどうかなんて
きっと、どうでもいいのだ

僕らが頑張っていると言っている
その言葉を心底信じてくれるのだ◎


やっぱり
こんな人になりたい
と思うのだった◎

そして
初めてアベチャンのこれまでの人生について
聞かせてくれた◎

今まで、何回も飲んだけれど
こういう話を聞くと、いかに僕らが
僕らのことしか話してなかったのかというのが分かった◎

なんだかね

書いていたら

もう会いたくなってきたよ◎

今回
そんな病気になっていたのに
僕らは何も知らず、福岡に来て

福岡を楽しみ

僕らは悩みを話し

アベチャンはそれを受け入れてくれる◎

きっと本当は
体もそんなに遅い時間まで
対応しきれないのに、心が体を動かしているみたいだった◎

器の大きさにただただ
甘えてしまっていたような気がした◎

二軒ともアベチャンが払おうとしたが
二軒とも、僕らが
『この時間のために僕らは働いとるんよ』
と支払いをした◎

僕らの、東京での成長を見せることが出来る
精一杯のことだった◎

前までなら
この飲みの後はたいてい
アベチャン宅になだれ込むのが通例だったが

今回ばかりは

『明日朝早いんで、どこか駅に近いところのホテルを取るよ』

と言い訳をしてそれぞれが再びハグをして
タクシーに乗り込んだ◎

見えなくなるまでずっと手を振っていてくれた◎

来春には
必ずや東京に来ると
言ってくれた◎

絶対に来てね◎

もうね、一日はお店休みにして
江戸の町をどこでも案内するから◎

だからね、それまでは
絶対に病気の再発とか無しだからね!

お酒飲めなくてもいいけれど
痩せていってもいいけれど

僕らもう少しアベチャンの息子で居たい

願わくば、まだまだ何十年もそうありたいよ◎

タクシーに乗った僕らは
今日泊まる場所を探すでもなく

なんとなく
博多の繁華街の方へと
向かってもらった◎

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