• 2014年12月31日
  • BY 道太

人差し指が痛い

この時期になると決まって人差し指が痛い◎

飲食業の宿命、手荒れってやつね◎

でも、毎年痛くなるのは右手から

きっとグラスを洗うとき、右手の方が
水にあたるし、洗剤を被るのも右手だ

秋が終わり

冬に近づくと

自然と右手の人差し指が荒れてくる

肌で感じる寒さは

暖かい上着を着てしまえば

自分の事なのにごまかすことができてしまう

右手は正直だ

身体はいつも同じように見えて

知らず知らずのうちにどこかに負担がかかったり

どこかを痛めたり

右手人差し指に比べて僕の脳は随分と逞しい

いや、逞しいというよりも

守られているのか

毎日毎日右手を犠牲にしながら

もっと楽しい事があるんじゃないか

寝ている間に世界がびっくりするような発明で一瞬にして変わったらどうする

などと

脳天気な楽しい事ばかりを考える

人差し指が痛くても

僕らは毎日洗い物をする

人差し指が痛くても

僕らは毎日それを無かったかのように振る舞い、誰かの一日を
ちょっといいものにするための演出をする

それがうまくいったとき

脳天気な脳は

よし、もっとやろう

と指示を出す

誰かの為に全力になれる

僕の心の中にずっとある気持ち

僕はいつでも

人差し指になりたい

誰よりも早く冬を感じているこの人差し指は

今日も誰かを喜ばせたいと思っている◎

身体は一つだ

脳も指もつま先も

今日も誰かの為に

誰かが喜んでくれているのを見て

脳はもっと楽しい指示を出し

手も指も動く◎

誰かの為に

そんな誰かが居てくれる、ということが

何よりも嬉しい◎

僕の指は

来て下さるお客さんの為に

一緒に働くスタッフの為に

それを支えてくれる家族の為に

僕の家族の為に

今日もひび割れながら

喜びと共に頑張ってくれている◎

この阿佐ヶ谷の蛇口から出てくる水で手が荒れるのも

あと一年

いよいよカウントダウンが始まる

身体を痛めつけるこの冷たい水でさえも愛おしく感じる

この時期になると毎年シンヤは手荒れから指に絆創膏を貼っている

みなみのハンドクリームもこのパソコンの横にある

きっとみんな同じような気持ちでやっていてくれる

いいスタッフが居てくれると本当に思う

このスタッフと

ここに来て下さるお客さんと

全部を一緒に歩みたいと真に願う

そんな一年が始まろうとしている◎

今も下の階からは笑い声が聞こえる

今もバーではトゥーやマー君がお酒を作ってくれている

表ではミナミやロミが受付をやってくれている

キッチンではマコトやチブが料理を作ってくれている

ホールも良太とヤスが回してくれている

シンヤは僕らを代弁してくれるような映像を作ってくれている

神谷はどこかで何かに気をもみながらウロウロしている

そしてやはり下の階からは笑い声しか聞こえない

幸せすぎる今年であった

と、深く思う◎

感謝の言葉しか出ないです

ありがとうございました◎

阿佐ヶ谷最後の一年

共に時間も空間も温かさも痛さもシェア出来たら嬉しいと思っています◎

よろしくおねがいします◎

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