そのオトコ酔っ払いにつき

投稿日:2011年4月24日 道太

今から8年ぐらい前になるのかな

井の頭公園でブルーシートを広げて
焼酎を毎週持ち込んで、今の青二才の
前身の前身のような『井の村』をやってた頃

当時の公園は
今のような規制も無く
音楽をやる人たちがとにかくたくさん居た◎




例のごとく
日曜日に焼酎を持ち込み
公園に居る知らない人たちを
初めて会った人たちをどんどんブルーシートに
呼び込んで一緒に飲んでいたとき

少しシートから離れたところに
他の音楽人とは違う、明らかに
持っているものが違うバンドが居た◎

ボーカルは女の子
ギターは男の子でアンプを繋いで
そしてドラムセットを公園に持ち込んで
ベースはでっかいウッドベースを◎

もうね、その姿だけで
一気に好きになってしまい◎

『お酒あげるからうちのブルーシートで一緒にやろうよ◎』

未だに色褪せることなく
あの時の時間を忘れないくらいに
覚えてる◎

澄み渡る声と
楽器の音たち
公園の雑踏と
酔っ払いの手拍子◎

四位一体になって

最高の日曜日を毎週過ごしていた◎

その中の一人

大策(だいさく)

その日をきっかけに
公園でもプライベートでも
よく飲むようになり

当時、酔っ払って
頻繁に家の鍵を無くしていた僕は

もしもの時の保険のために
何人かに合鍵を渡していたこともあった◎

家が近所だった大策にも渡していた◎

まぁ、結果
保険というよりも
大策始め、何人もが

僕の家に入り浸っていたけど

それはそれで楽しかった◎

ある時なんて

一週間ずっと

仕事後に家に帰ると誰かが
家に居て、酒を持ちこんで
僕の帰りを待って『呑もうぜ!』

ってなってた◎

まぁ、めちゃくちゃな時期だったな笑

20代前半なんて

もう、本当に

みんながみんな

迷いの中に居たから

その中でも
大策は極めて繊細で

よく心が折れていて

そんな時には、相手が誰だろうと

『一緒に飲む』しか対処法を知らない僕は

さんざん共に朝まで呑んだ◎

環七の上を渡る歩道橋の上

僕の家の狭いベランダ

高円寺の駅前ロータリー

部屋だけでなく
ありとあらゆるところで呑んでた◎

僕よりも、いくつか年下の大策は

そのときの僕の去年の姿を見ているみたいで

つまり
一年前の僕が目の前に居るような感覚だった◎

大策が居た場所よりも

一年だけ年上の僕は

それなりに、偉そうなことを言っていたと思う◎

僕にとっちゃあ

弟と友人の間みたいな感覚なのかな◎

そこからしばらくし

僕も引っ越したり
大策も引っ越したり

青二才が出来たり

大策も色々活躍したり

気が付けば
毎日のように飲んでた日々が
思い出になり

一年のうちに
一回、会うくらいになってた◎

今思えば

縁も繋がりも

その後の関係も不思議でしかないけれど

でも、なぜか

そんなんでも、安心して呑める◎

僕らにとって

あの、青の時代があったからこそ

今、お互いにそれぞれのステージで頑張れている◎

思い出って強い◎

さんざんに酔いを共にした大策が

昨日結婚式を挙げた◎

公園で出会った

メンバーも何人か来ていた◎

きっと、この大策も

ずっとずっとの中継点なんだろう

と感じた◎

僕も、友達も

大策も、これからまたずっと

それぞれの所で生きていき

時間や場所の軸が重なる時に
また呑むんだと思う◎

でも、それでいい◎

いつだって、あの部屋に戻って
呑める、そんな合鍵をきっと持ってる◎

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