昨日、久しぶりに出汁巻き玉子を巻いた◎
営業後、朝の5時ごろだ◎
他のスタッフはみんな帰り
僕と神谷だけになった店内で
久しぶりに焼いた
いや、
巻いた
か◎
ま、それはどうでもいいけど◎
キッチンからホールを見てみる◎
今まで四年半ぐらいほぼ毎日、この店に居た訳なのだけど
今になってもなお毎日新鮮なことが飛び込んでくる◎
昨日の営業中を思い起こす
一緒にキッチンをやっていた睦と話していて
『お客さんが帰る時にどのタイミングでお礼を言っていいのか分からないんですよね』
と睦◎
確かに、キッチンとホールの間にある壁のせいで
気が付くと、お客さんが帰っていたり
ホールのスタッフがそれぞれでお見送りをしているため
ホールに居た頃はあれだけスムーズに言えた
『ありがとうございます!』が
なんだか、タイミングばっちりで言えてない感じがしていた◎
たしかにたしかに◎
と思い、営業中すぐ目の前にいた、神谷と慎矢に
『キッチンからも「ありがとうございます!」言いたいから
でも、キッチンにいるとタイミング分かんないから
ホールでタイミング合わせてパスちょうだい◎』
と◎
そこから、
ホールでお見送りする人が
それぞれ、パスをくれるようになった◎
僕も睦も声合わせて
『ありがとうございまーっす!』と気持ち良いタイミングで言えるようになった◎
営業が終わり
静かな店内
僕の焼く、出汁巻き玉子の音しかしない◎
カツン
と卵を割り
シャカシャカ
ボールでかき混ぜる
ジュゥウーっと
熱くなった銅の板の上に流し込まれた卵は
見る見るうちに沸々と縮こまり
巻かれていく◎
青二才を作る前
今となっては何故か分からないけれど
『出汁巻き玉子やろうぜ!』となって
合羽橋に行き、卵焼き器を買い
毎日毎日、練習していた◎
神谷は一日玉子3パックぐらいを消費していた、と思う◎
青二才と言う箱が出来上がるまでは
僕らも、何をやっていいのか分からないような状態
だったから、出汁巻き玉子と言う訳のわからないベクトルが作用し
とりあえず、巻いてみよう◎
と◎
実際開店してからは営業中に僕らが
出汁巻き玉子なんて巻くような時間は無く
まぁ、巻こうと思えば巻けたんだろうけど◎
今日までの4年半
気が付いたらほぼずっと、ホールに居た◎
でも、そもそも
僕、料理好きなんだな◎
食べることが好き
作るのも好き
それをつまみに飲むのが好き
そこに人が集まるのが好き
な、だけなんだな◎とね
再び静かな店内
焼いていた僕のところへ
神谷がハイボールを持ってきた◎
キッチンに入ると仕事中は呑まないが
基本キッチンドランカーだもんな◎
ふつふつと沸き上がる卵の気泡を
箸で潰しながら
キッチンに立つことの楽しさを
今再び、心の底から楽しみ始めている◎
やっぱり
料理って楽しい◎