むこうみず【後】

投稿日:2013年3月30日 道太
迎えたまかないの時間
大きな鍋に黙々とルーを溶かし込むヤス
そして、仕込んであったご飯がついに炊き上がる
お分かりいただけるであろうか
iPhoneを横に置いてみたけどいまいち分かり辛いか。。。
では、ルーとご飯の全景を

ま、画像では伝わりづらいですが

どんな、具がトロトロ系カレーよりもサラッとしたルー

炊飯器の限界量に挑戦した12合の白米
この山を

男4人で

何の記念日でもない平日に登りきろうというのです◎
それぞれ、空の器とスプーンを用意し

深呼吸
一瞬の静寂
そのあと
『いただきます!』
と合唱
僕らの登山は始まりました◎
まぁね、スルスルいけちゃうわけですよ

だって、具が無いんだもん◎
誰か、偉大な人が

『カレーは飲み物だ!』

なんて言ってたよなぁ、なんて思い返しながら
この期のために
お腹を空かせていた僕らはどんどん頂を目がけてルーと白米を
体内に入れていったのです◎

『全然いけますね!一人三合ってそんなに多くないかもしんないっすね!』
とヤス◎

心強いクルーだ◎
各々、器によそった一杯目の大盛りカレーを完食◎

二杯目に入る◎

二杯目って言ったら
普通のお店じゃ、なかなかオーダーできない領域だ◎

実際に、カレーでもラーメンでも食べに行って
一杯食べて、んじゃ、もう一杯下さい!

なんていう展開はいまだしたこと無いのだ◎
二杯目の途中、ふと気づいたことがある
あれ、俺、お腹一杯になってきt。。??
いや、そんなはずは無い

そう信じたい◎
しかし、スプーンの進みが明らかに遅くなってきている自分がいる

いやいや、そんなはずは無い、ただその一心でひたすら
白米とカレー味の液体を組み合わせては口に運んだ◎
二杯目の中盤でさらに新たな心境が
あれ、俺、カレーに飽きてきt。。。。??

いやいや、そんなことは無い、

あんなに大好きなカレーを飽きるなんて、そんなはずはない◎

が実際に

一回のスプーンに乗せる量が明らかに減ってきている自分がいる

周りを見渡せば、同じようなタイミングで
一馬や神谷も少しずつ苦しそうになってきている

ヤスは無心の悟りのように黙々と食べている◎
ふと、釜の中を見た

まだ、半分以上の白米がそこには居た
なんと言うか
軽い絶望感。。。
ずいぶん頑張って登ってきたのに

まだ、頂までの5合目にも達していなかったのだ◎
自己との真の戦いは

ここから始まる◎
誰も言葉を発しなくなってくる

全員のスプーンがかなり遅くなる

ため息のような、呼吸が増える
座っているのも辛いのか
一馬は席を立つ

ふぅ、

ふぅ、、

ふぅ。。。。

と全員がもはや、

『何のために俺らこんなことしてんだろう。。。』

『もう、限界だ。。。』

『誰だ、2合も上乗せしたのは』
などと思いながらも

ただただ、上を目指した◎
開始20分後には
誰も身動きが取れないぐらいになっていた


それでも、お米は僕らの努力で減らされ続け

残すところ1合半ぐらいになっていた◎

丼に大盛り一杯ぐらいだ◎


が、兵はみな
満身創痍


誰のお腹も限界点を越えていた◎


頂上付近は標高が高すぎて酸素が不足しているのか

意識がぼんやりとしてきていた


ここで皆を奮わせるアイデアが飛び出た◎

『男気じゃんけんで、勝った奴が責任を持とう(=完食しよう)』

だ◎


今年度最大の気力をこめて

全員がその拳に全てを託した◎


ま、結果

一馬が見事に勝ち残り

最後の一杯という、最大の名誉を勝ち取った◎


絶望する一馬

スプーンの上に
小さじ一杯ぐらいのご飯とルーでさえも
進まない


それでも僕らは応援した◎

全力で


誰がかけたか

店内にはyoutubeからの

『負けないで  by ZARD』が流れていた◎


じゃんけんに買った一馬の最後の一盛りを見つめながら◎


それでも、一馬がもう動かない

僕らはチームだ

リングから降りた僕は、動かなくなったチームメイトのために

自分に暗示をかけ再びリングに上った


残された一盛りを

目一杯スプーンに乗せ


口に運んだ◎



これは、カレーじゃないカレーじゃない

ただ、それだけを思い込ませて

最後の一粒を飲み込んだとき

僕らはハイタッチをした◎

本当は抱き合いたかったが

抱き合ったら、互いにパンパンに張ったお腹を刺激して

良くない未来しか見えなかったから、それはやめておいた◎

とにかく僕らは登りきったんだ◎

ただ、この思いだけが脳を支配していたが

その後、30分
誰も、一言も口を聞かず、ボロボロになった体は
動くことをさせてくれなかった◎

そんな戦いがあったのが先月末

やっと、カレーを食べてもいいかな

なんて思えるようになってきた◎
人間とはやはり忘れる能力が優れているのだと思う◎
次に何をやるのかは未定だが

むこうみずな遊び心がある以上

きっとまたいつか、別の頂を目指すことになる◎
そう、僕らの原動力は

全て、向こう見ずなあそび心なのだ◎

あそび心

と言えば、明日は

阿(あ)佐ヶ谷を掃(そ)除してビ(び)ールを飲もう!計画
あそび計画の日だ◎
僕も久しぶりに、阿佐ヶ谷店に戻ります◎

みんなで、ゴミ拾いして、美味しいビール飲もうぜ◎

誰でもさんかオッケー◎超ウエルカムです◎
15時半に阿佐ヶ谷の青二才に集合◎

17時半過ぎにお店に戻ってきて乾杯◎

お金や道具は要りません◎

ビールも青二才がご用意します◎

そんな流れですね◎

ぜひぜひ、参加お待ちしてます◎

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