職人芸

投稿日:2011年4月11日 kamiya

今回〈水ぼうそう〉という事で、

病院から、

「自宅療養する際は出来るだけ人と接触しないように一週間分位は

 食糧買い込んどいて下さい」 と

言われ、

近くの西友で、

冷凍食品から日持ちしそうな食ベ物および飲料水を

しこたま買いました。

時期が時期なので、

「なに?お前買占めか?」って思われてんだろうな~と

無駄に肩身が狭いんだけど、

いや、死活問題なもんで。。。

で、

最近冷凍食品の裏を見る事が多いんだけど、

【〇個の場合、〇ワットなら、3分40秒】

とか

【硬めでお召し上がり頂く場合 2分20秒で】

とか。

わかる?

細かい!

けど、これに辿り着くまでに

幾度となく実験を重ね、食って、

決められたわけでしょ、この時間。

いわば、ベストタイム。

2分14秒位がベストだけど、キリが悪いからって2分30秒表示にはしたくない!』

で、2分20秒。みたいなね。

多分ビシッと白衣着た人が実験室でレトルト食品並べて

こだわりの仕事をしてる。

いいよね。職人すきだなぁ。

レンタルのGEOの店員が店員どうしで

『あの監督のは見るなら2から見てほしいぃ』  みたいな

ガチで映画の話で盛り上がってるの聞くと

「なんだ~、いいじゃない!」

と、やけに上からだけど、

時給だけが目的で働いてるんじゃないことが

うれしい。

やっぱねぇ、こだわりのある職人はカッコいいよ。

そう言えば最近、

よく道太がお客さんの色々な物を

パソコンで作るんだけど、

【アドビのイラストレーター】ってやつ?

オレん中ではフォトショップ?ってのとの違いが

よくわからないくらいの存在の

グラフィックのソフトなんだけど、

よくわかってないの俺ぐらいか?

まぁ、それ、

道太がそこそこ使えるの。

ここ2年位で誰に習った、というわけじゃないけど

俺のイメージを紙に書くとそんな感じでイラスト作ってくれて、

『おい!やるやないか!素晴らしい!』

とよく俺に褒められているんですが、

その日も、俺が道太の後ろに立ち、

『いや、ここんトコをこうもうちょっと丸くして、
  ここをもうチョイ大きくして このフォントが前に来るようにココ切り抜く感じで・・・・』

『これをココ?』

『そう!完璧!』

『けどこれはもうこれ以上は無理だね。アンカーポイントがなんとかで、、、
  まぁパスを、、、グリッドが、、、うん無理だね。』

『そうか~、まぁいい!満足!』

道太も、フフンみたいな顔してて。

って話しをしてたら、

(後に“マスター”と呼ばれる事になるのですが)

隣で酒の発注してたTWOこと斉藤さんが、

『そこは、〇〇使ってやればいいんじゃないですか?右側のツールのスウォッチのパターンスウォッチを開いた状態にして~、ドラッグ&ドロップすると、下地の大きさの小さいアイコンが・・・なんで~。はい、そこグルーピング化しといてもらって~』

は!?お前だれ!?

道太も俺もポカンです。

『え!?イラレ使えるの!?』

『はぁ、ずっとデザイン事務所でグラフィックやってたんで。専門学校もデザインのトコですし。。』

『おめ、早く言えよ!』

ソッコーで道太さん(アマチュア倶楽部)には、

PC前を退いて頂き、

斉藤8段にお越し頂きました。

で、先ほどの問題点をサラッと。

後ろで俺と道太は


おぉぉぉ!まじで?そんな事もできるの!?おぉぉぉ!すごい!

すげぇプロっぽい!マスターなんで飲食やってるの?!

齊藤ジェダイマスター!』

など、感嘆の嵐。

俺は良いけど道太プライドないのか。。。

斉藤8段の過去作品見たけどすごいよ◎

けどやり始めると

こだわりがすごくて

自分で面倒だから

あんま時間ない時はやらないんだって。

職人だねぇ。

隠してやがったな、爪を。

元キッチンスタッフのケンジもそうだった。

まぁ、ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、

終わっても椅子から立ち上がらない伝説の面接、


【趣味】=「休日」と明記してある伝説の履歴書でおなじみ。

青二才きっての“ホンモノ”

あの、彼です。

彼も変なところでこだわりはあったのですが、

実はあいつ、

バイクのレーサーだったんです。

とは言え、それだけで食えるかんじじゃなく、

けど、ちゃんとチームで遠征して

クルーがいっぱいいてレースに出場して、

って位だったようで。

青二才入って半年位の時に

車で家まで送ってるときに初めてバイクの話になり。

『ケンジ、バイクの免許もってたよね?どんなバイク好きなの?』

 『やっぱ~オレ最近は何でもいいですねぇ』

『「やっぱ」つけるなよ、じゃあ。。。』

 『2ストの~NSRとかの~フケ上がりとかたまんないんすけどね』

『お、詳しいね!』

 『2ストの250のクラスで勝ったことあるんで~』

『・・・は!?』

    クラスでも頭の悪い方だったってのは聞いてた。

 『レース~、やってたんで。』

『まじで!?履歴書にそんなん書いてなかったじゃん!』

  『いや~、料理に関係ないかなと思って~』

【特技】=サーフィン(6年ブランクあり) ※履歴書より抜粋

の方が

よっぽど関係ない。

そこからレース裏話や、キャブのセッティングの重要性、エキパイで火傷した跡、

パワーバンドの話し、スプロケットの違い、その他質問全てに余分に答えてくる感じ、

『まぁ今は料理の方がおもしろいっすけどね~』

ケンジ、やるじゃんか( ゚Д゚ノノ”( ゚Д゚ノノ”。

そろそろケンジの家に着くかな

って頃、話はバイクの話から

俺が家で飯を作る

って話に変わってて、

ある料理についてケンジが、

『あ~それ、美味くなるポイントがあるんですよね』

 
 『へぇ、なになに?』

『・・・あれ、あれした方がイイんですよ、、』

 『へ?』

『アレっす!その~・・・』

 

 『何!』

『あ』

 千切り !!!!』

って。

そこ!?思いだしたかったのそれ!?

僕はこだわりのある職人が好きです。

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