受け入れる心

投稿日:2010年11月18日 道太

本当に呑んだ◎

しこたまって、きっとこういう事を
言うんじゃないかってくらいに
呑んだ◎

火曜の夜
閉店間際に
ユキさんという
かっこいい兄貴みたいな
存在のお客さん

と軽く呑んでいたら

看板も伏せてあり
電灯も消した状態

つまり
『閉店ですよ』っていう
オーラを纏った
扉が開いて

このイケメンが現れた◎

ヤス

僕が昔からお世話になっている
吉祥寺の酒屋『大阪屋』さんの
息子だ◎

彼の
お父さんやお母さんには
かの井の村時代や三鷹青二才時代から
すごく良くしてもらった◎

ここ二年くらいか
いよいよ一人息子である
ヤスが大阪屋さんを継ぐ準備か

配達や、新商品の案内なんかをしてくれる
言わば、青二才に対しての窓口役に
なっている◎

年も若いし
色々勉強しながら
日々仕事を勤しむ

という姿が
たまらなく好きなので

『いつか一緒に飲みたい』
などと思っていたのだが

なかなか叶わなかった◎

そんなヤスが
『閉店時間なの分かってたんですけど
休みの日にこっちに来たんで、せっかくと思って
入ってきちゃいました』

って◎

【せっかくだから】
と言う言葉が大好きな僕は

一瞬にしてスイッチが入り

『よし、呑もう!』

となり

僕と
ユキさんと
ヤスで

しこたま呑んだ◎

しこたま呑んだあとさらに
ユキさん行きつけの荻窪にある
ワインバーに行った◎

んで、酔った

記憶は少ないが
そのバーを出たのは
きっと朝だった

起きたら、
家で、ベッドにしがみ付くように
寝ていた◎

梨枝様に
ゴメンなさい
と言うのと同時に

『あぁ、きっとヤスやユキさんに迷惑かけたな。。。』と◎

今日の木曜日は
11月の第三木曜日

言わずと知れた
ボージョレーヌーボーの解禁日である◎

その前日である水曜日は
酒屋さんにとって

品出しの忙しさがピークの日だ◎

そんな日の前夜に
散々飲ませて、連れまわして
ゴメンなさい。。。。。

と仕事前の時間を使って大阪屋さんに
謝りに行こうと、ふと思いついた◎

口から吐く息の
アルコール臭で
また酔いが回る思いだったが

なんとかJRに乗り
吉祥寺駅でプリンを買って
大阪屋さんに向かった◎

到着して思い出したのだが

【本日お休みいただきます】のシャッターが下りていた◎

(あぁ、たしか昨日、ヤスに聞いたような気が。。)

ま、プリンだけでも渡して帰ろうと思い

裏口へ回り、インターホンを押して
『青二才の小椋です◎
今日忙しいの分かってたんですが
昨日ヤス君を連れまわしちゃったんでそのお詫びに』

と◎

忙しい時に
謝罪訪問するなど
間違っている気もするが

ま、そんなことは
二日酔っ払いの僕には関係ない笑

『あらー!いいのにそんなー』
インターホン越しでも笑顔が
見えるような声でお母さんが
出てくれた◎

そして、裏口のシャッターが開き

迎え入れてくれた◎

中に入り
手土産のプリンを渡そうかとしていると

品出し準備のされた
ボージョレーが大量に置いてある店内で

お父さんが、
『どうもどうも、お久しぶりです◎』と出てきて

開口一番に

『実はね、今日娘に子供が産まれたんだよ』

と携帯の写メールを見せてくれた◎

しかも、聞いていると
初孫だった◎

『まだ、会いに行けてないんだけど
後で行くつもりなんだ』
と◎

自身がおじいちゃんになった

と、そんな日に
ボージョレーの作業もあり

と、そんな日に貴重な労働力である
ヤス君を飲ませすぎてしまった

のを反省して
プリンを渡した◎

ヤス君の姿が見えないのは
きっとまだ寝ているからであろうと言うのは
簡単に察知できた◎

すぐにでも
赤ちゃんに会いに行きたいだろうに・・・

しかし
次にお父さんから出てきた言葉は

『小椋君、お昼食べた!?一緒にご飯食べに行こうよ
こうやってせっかく来てくれたんだし◎ご馳走するよ◎』

いやいや

そんな、滅相も無い

一度は断ったが
再度出た

『せっかくだから』

の言葉の前に

『んじゃ、ご馳走になります!』

と◎

100%行き付けにしているであろう
大阪屋さんの近所の中華料理屋に入り

メニューから選んで注文すると

『小椋君、ビールなら入りますか!?』

自分の息に酔いそうなくらいなのに
さらに、ビールなんてプラスしても良いのか

と思ったのだが

心の中で

(せっかくだからお祝いの乾杯をしたい)
と思い

『ビールいただきます◎』
と◎

結局、ビールを二本飲んで

ご飯をご馳走になって

さらには
途中で起きてきた
ヤス君に

阿佐ヶ谷まで車で送ってもらい

仕事に就いた◎

お父さん

きっと一秒でも早く
孫の顔みたいだろうに

一秒も
嫌な顔せずに
突然訪問した僕を
受け入れてくれた◎

この仕事をしていると
ま、この仕事だけじゃなくてもそうだけど

突然、予想していたこと以外の
要素が飛び込んでくる時がある◎

小さなことで言えば
『すみません、沖縄旅行のお土産
今ここで食べさせてもらってもいい??』

とか

『今日一緒に飲んでいる同僚が
さっき話していたら、来週が誕生日らしくて
何かお祝いできない?』

とか

『メニューに無いけどパスタ出来る?』

とか

『予約時刻までまだあるのに、一時間も早くお店に来てしまった』

とかね◎
細かいことを言ったらキリが無いほどに
イレギュラーなことで溢れている◎

でも、そんなときに
一秒も迷わず、曇らず
笑顔で的確に迎え入れたい◎

と再認識した◎

兎にも角にも

昨日持っていったプリンは

謝罪の品から
お祝いの品へと

その場で名を変えた◎

世の中は
イレギュラーで溢れている

臨機応変が一番◎

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