小学校の頃、登下校に各一時間以上かかっていた◎
少しでも早く家にたどり着けるように
ショートカットと思われる山道などを見つけては
遠回りして帰っていた◎
普段と同じ道を歩く、毎日
退屈でしょうがなかった
それこそ友達でもいればいいのだが
僕の住んでいた地区は遠すぎて、その途中に家のある子とは
そもそも登下校に対する時間の感覚が違ったのだと思う
学校の近所に住んでいる子の家に遊びに行っても
門限までに帰らないといけないとなると
ほんの数分とかで、それこそテレポーテーションが使えたらと
思っていた、し
念ずればいつか、使えるようになると思っていた
ドラゴンボールの孫悟空のように空も飛べたりする世界で初めての人間になれるんじゃないか
と、本当に毎日考えていた◎
大人になり、残念ながら
念じても自力のみで空を飛べる能力はないことに気が付いた
長い時間、同じ道を
ほら、あの角を曲がったらいつもと同じところにミラーがあって
同じところに同じ落書きがあるんだ
と、何かの確認作業をしながら歩み
時間をつぶしながら帰っていた
一気に空を飛んであっという間に帰れたらいいのに、と
こんなことを、ふと
中野駅から中野青二才に向かう途中に思った◎
中野駅から店までは2分もあれば着いてしまう
大人になって以降、ずっと何かを考えている
電車の中でも
自転車をこいでいても、だ◎
帰り道が暇で暇でしょうがないと
思ったことはほとんどないんじゃないか
大人になるにつれ
時間の進みが早く感じるのも
何かきっとそんなこともあるのだと思う◎
たまに何も考えない
何もしない時間を持つようにしている◎
今は逆にそれがとても贅沢なのだと知った◎
今日も何かを考えながら
歩く歩く◎