- 2010年4月2日
- BY 道太
バスの中で
「車酔いするからバスでは眠れない」
と
バスという手段にしぶしぶだった実家に帰るその車内
かれこれ2時間も寝息をたてている
梨枝様を左に
僕はそわそわしている
今回実家に帰るのは
入籍を控えて
親に保証人のサインをもらいに行くためだ
二月に
顔合わせで
自分たちの将来を
義父に問われ
即答できずに
悔しくも
自分の考えの甘さを知ってしまった僕は
結婚というものに
理想や夢だけでないことをも
同時に知り
恥ずかしながら
今から思えば
やっと真摯に向き合い始めることができた
これから先に二人で生きていくというのは
二人を支えてくれる人の中で生きていくということだ
二人を囲む様々な環境の中で生きていくということだ
良いときも
悪いときも
二人で人の中で生きていくという誓いをたてて
僕は
この寝息の主を
守って幸せにしなきゃな
と思うのです
過去に何度も出た
結婚式のチャペルで毎回神父さんが言っていた
健やかなるときも、病めるときも、
喜びのときも、悲しみのときも、
富めるときも、貧しいときも、
これを愛し、これを敬い、
これを慰め、これを助け、
その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか
の一節の意味がやっとわかった
狭く揺れるバスの車内
僕よりずっと小さな体だから
僕の方まで足を伸ばさなくても十分にスペースは確保できるのに
窮屈そうに僕に寄りかからなくても
酔うから苦手というバスなのに
結局は眠れてしまうのに
安心しきってスースーと音を立てる
梨枝様の隣で
一人そわそわしながら
決心というものを再確認するのでした◎
今日、4月2日
父親の命日でもあり
もし、梨枝様が生きていたら
人生30000日目が4月2日◎
二人とも生きているかどうかわかんないけれど
それが祝えたらいいよね
ってことで
今日、わたくし小椋道太
入籍してまいります◎