感覚感

先日、カウンターに最近ちょくちょく来てくれる
20代前半の男の子と、よく一人で呑みに来てくださる
50歳ぐらいの男性が、たまたま隣り合わせになって話していた◎

50『最近の子はどんな音楽を聴くの??』

20『今は、あんまり聴かないっすけど、昔はロックとかすごい好きでした』

50『昔って、たかだか数年前だろ~ハッハッハ』

そっか◎

日常的についつい自分の感覚で話していることが
僕も含めて多いんだな◎

と気が付いた◎

その子(20)にとっての昔は

その人(50)にとっては昔と言うまでじゃあない

のだ◎

サービス業をしていると

その、感覚の摺り合わせがとても大事になってくる◎

『熱燗を熱めでヨロシク!』

とか

『一軒目で食べてきちゃったから、何か軽めのおつまみありますか?』

とかね◎

(けっこう熱めだな)

と思って持っていっても

『もうチョイ熱めで』

と言われたり◎

そこで、その人との感覚の違いを調整するのだ◎

自分の感覚を合わせる◎

カレーライス大盛りにライスを追加注文するような
そんな学生時代の僕ならば

二軒目だから軽めと言っても
きっと、から揚げぐらいは入るだろう

なんなら、から揚げがお腹に入ることで
もう一度、空腹エンジンのスイッチが入っちゃうかも◎

なんて考えたりしたかもしれない◎

が、僕もやっと大人になった

むやみやたらに大盛りをオーダーしなくなり

揚げ物を食べ過ぎれば、次の日体が重くなる◎

言わば、まぁ僕ぐらいの人が言う
軽めのもの、の定義がなんとなく分かった◎

が、常に疑いを持っている◎

これが本当に、この人にとって
軽いものなのか????

って◎

こうやって考えると

世の中には本当に、各個人の感覚に委ねられているものがとても多い◎

暑い、寒い

多い、少ない

新しい、古い

かっこいい、ダサい

初めて青二才に来てくれた人の感覚感を掴むのが面白い◎

いつも来てくれている人の感覚感を覚えるのが面白い◎

相手の感覚と自分の感覚の波長を合わせることができた時
この仕事って、他の何にも代えがたいような楽しみを得ることが出来ると思っている◎

『どうぞ!熱めの熱燗です!』

『おっ!いいねぇ分かってるねぇ、そうそう、これぐらい熱いのが沁みるんだよねぇ』

最高のひと時◎

だが、どうしても

分かり合えない大きな溝もある◎

『ほんっとに超かわいいから!』と言われて

その通りだった例がない、チーム男子諸君

女子の言う『かわいい』だけは永遠に近づけないの分かるよね!?

この男女の溝だけは
いつまでたっても埋まらない

そんな気がしてならない◎

よね!?

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