三ヶ月
『日本語には(無常)という言葉があります』
と村上春樹さんが
スペインでの授賞式でスピーチされた◎
全文を
起承転結で区切るとしたら
おそらく、承の部分の出だしでの言葉です◎
今そこにあるものは、いつかは無くなるんだよ
という諦めの世界観
それが根付いているから、
春の桜や
初夏の蛍
秋の紅葉
など、ほんの一時の栄光を見るために
色んなところへ繰り出す◎
そしてそれらがただ美しいばかりでなく
目の前ではかなく散りゆくから、そこに
ただならぬ美しさを感じることが出来るのだ◎
と◎
村上さんはここからさらに
震災復興や、原発批判などへと
本当に、それこそ核心を突いた言葉を述べられるのです
ぜひ、震災から三ヶ月の昨日、の言葉として
ちゃんと読んでおいて欲しいです◎
無常さ
きっと、僕の心にもしっかりとその世界観はあり
幼い頃、手伝いかなんかをしていて
高いお皿を割った時に
小さな心でまず考えたのは
『ヤバイ!怒られる。。』
でも、その際に母から言われたのは
『形あるものはいつか壊れるから』
と◎
今では、どんな器だったかも覚えていませんが
形あるものいつかは壊れる
その言葉だけが残っています◎
そして、中学生の頃
父が事故で他界し
ずっとあると思っていた、居ると思っていた
人が突然居なくなる。
そんな事でも無常さを知り
大人になり、様々な人の考えに触れ
今咲いている、咲いてくれている花を
前よりも綺麗だと思えるようになり
晴れている今日をありがたいと思い
そして、無常さの極みのような
水商売(ここでは風俗的な意味合いではないです当然◎)で生計を立てる
と◎
一緒に働いてくれているメンバーや
呑みに来てくださるお客さん
どんなことをしたって
いつまでも、死ぬまで一緒
みたいな安心感は、心に持った瞬間に
手抜きが始まるような気がします◎
お客さんは来なくなるから美しい
とかは思わないで
今日来てくれていることに
最大限の感謝をしながら
少しでも、長くその花が咲いてくれるよう
努力するのも
無常さに包まれながら仕事をさせていただいている
僕らの使命というか、宿命なのでしょうね◎
自分の心の中にもある
無常さへの挑戦でしょうか◎
今あるものが
いつか無くなってしまうかもしれない
だから、今、出来る最大限で守る◎
だから、今、感じ取ることの出来る最大限の感度で受け取る◎
震災から3ヶ月が経ちました。
日本人がいくら
無常さの非情さに慣れているからといって
割れた器のように忘れることがあってはいけない。
ただ、割れた器は無くとも
僕らの人生は続いていくし
どんどんどんどん、今っていうのが
自動アップロードされていく◎
大震災があったような
そんな今年でも
出勤する道すがらに紫陽花が咲いた◎
今を大切に◎
もう戻れない、前しか向けない◎
無常さの波に流されないよう
守るものに囲まれながら
共に進もう◎
さてー◎
今日も一日が始まる◎