- 2012年9月12日
- BY 道太
答え合わせ
青二才がスタートして5年◎
毎年毎年、周年のお祭の時には
ちゃんと記憶を失くしてきた◎
色んな人が駆けつけてくれるため
『ありがとう!』
と乾杯しているうちに
『今日はほどほど』
と決めていたはずの
ブレーキを壊し、入れてはいけないエンジンを発動させ
周りの人も巻き込み
乾杯!!
の応酬◎
気が付けば
あれ?もう朝なの??
ん?家のベッドか・・・
みんなは??
と言うのがパターンだった◎
ま、僕もそれが役割だ
なんて思ってた節もあったし◎
が、
今年の5周年
ほとんど青二才では飲まなかった
し、酔わなかった◎
さすがに、一杯も飲まない
なんてのは無理だけど
一杯飲んだら
水を二杯飲む
あぁ、今思い出しただけでも
なんて大人!
な呑み方なんだろう◎
遡ること3か月ぐらい前
青二才の営業前の朝礼で
神谷が言った
『青二才の5周年の日、俺に下さい』
これだけで分かっちゃった◎
神谷にはいま彼女がいる◎
親にも会ったし
会わせたし◎
こんな言い方をするとせっかく来てくださった人に失礼なので
ゴメンナサイと先に言っちゃっておきますが
5周年なんて、もうどうでも良かった◎
神谷がとうとうプロポーズを心に決めたのだ◎
その時から、もう飲まないなんて決まってた◎
9月8日当日
開店前のミーティングで
プロポーズまでの流れと
各人の役回りを決めた◎
受付で、芳名帳に名前を記入してもらった◎
後日ショットグラスを渡す時のリスト用
兼
豪華賞品の抽選番号の割り振りの為だ◎
どんどん色んな人に溢れ
店内は、ごった返した◎
ここに来てくださっている
5周年祝いをしに来てくれた誰も、まだ
今日、全員の前で神谷がプロポーズをするなんて知らなかった◎
色んな方が
乾杯に来てくれた◎
飲んだ◎
が
すぐにこっそり、水も飲んだ◎
ホントは後先考えずに
お酒を飲みたかったが
今日は駄目だ◎
駄目なのだ◎
時間は刻々と過ぎた◎
どんどん近づくにつれ
酔ってないのに
酔ったようなフワフワした気分になってくる◎
そして、時が来た
夜の10時に近づいたころ
各々持ち場に付き
そのセレモニーの号砲を待っていた◎
僕はカウンターの中に入り
全員の準備が整うのを待った◎
照明を操作する者
音声を操作する者
映像を操作する者
主役神谷
全てが整った時を見計らい
僕は勢いよく
カウンターに登った◎
青二才の
あの一階の部分だけに
100人ぐらいの人が居た◎
満員電車のような状態だ
ただ、この満員電車は
全員が酔っている電車だ◎
僕がカウンターに登るだけで
地響きのような歓声が上がる◎
毎年恒例の
でっかい乾杯!
この瞬間のためにこんなに人が集まってくれていたんだ
と、しばし感動に浸る◎
が、そんな感動に浸っていられる間もない
僕にも仕事があるのだ◎
セレモニーの号砲を打つ◎
『今日は来てくださってありがとうございます!
それでは、今から最高の乾杯に向かって行きます!
準備はいいですか!お酒持ってますか!
やりますか!!!!!』
『うおぉぉおおぉお!!!』
店内のボルテージが登りきるタイミングで
映像がスタートした◎
R.I.P Yuji
黒い画面に僕らの兄貴分、祐司さんを追悼してのメッセージが出る
数秒後
切り替わりアップテンポな音に合わせて
青二才の5年を振り返る映像が激しいフラッシュのように流れ出す◎
お客さんたちも各所で
歓声のような悲鳴のような歓声をあげていた◎
2007年から来てくださっていたお客さんも
2008年からの人も、2009年からの人も、2010年、去年の人も
一つの空間で肩と肩がごつごつ触れながら
全員で肩組んじゃう感じで盛り上がっていた◎
2012年11月
いよいよ2号店!
こんなメッセージもVTRに入れちゃった◎
まずは言葉を発さないとね◎
ま、それについてはまた今度◎
2号店のメッセージが出たところで
一旦VTRは切れる◎
と同時に再び僕はカウンターに登る◎
お客さんは
さっきのテンション
がこれぐらいだとすると
今のテンション
ぐらいになっていた◎
さぁ、酔っていたらできない部分
失敗できない部分のスタートだ◎
乾杯したがるお客さんをなだめながら
僕は話し出す
『乾杯の前に、今日は豪華賞品の抽選をやります!』
『うおぉおおおおおおおお!』
カウンターの上に置いておいた抽選箱を手に取りながら
『今日、受付する時に順番に番号を振っておいたので
この箱の中にある番号を僕が引いて当たった人が当選です!』
シンプルすぎるぐらいにシンプルだ◎
一番最初に来た人は1番
10番目の人は10番
55番目の人は55番
僕の引く箱には来てくださった方の数だけの
番号が書かれた紙が入っていた◎
全員の目の前で箱の中の番号付の紙を選ぶ
フリをした◎
箱の中には一枚だけ
セロテープで内側の横壁に貼られた紙があった◎
選びに選んだフリをした僕は
セロテープからその紙をこっそり剥がし
『当選者はこの番号の人です!67番!』
と◎
芳名帳を管理している一菜に
『一菜67番って誰の名前がある!?』
とみんなの前で聞いた◎
一菜はそこに書いてある名前をフルネームで読み上げた
『(名字)綾さんです!』
『えぇえぇええええええー!!』
お客さんは一斉に叫んだ
自分が外れた事よりも
ほとんどの人が
綾さん=神谷の彼女
と言うことを知っていて
『身内に豪華賞品かよー!!』
という意味だ◎
綾さん自身も
『私が当たっちゃ、申し訳ない』
と当選を辞退しそうな勢いだ
それはいかん!段取りが狂う。
大勢の人の間を通り抜けさせ
無理矢理、綾さんをカウンターの上に引っ張り上げた◎
僕は綾さんがカウンターの上にちゃんと登ったのを確認して
スーッと降りる◎
すると、抽選の前に
終わっていたはずの映像が再び流れ出す◎
ブラウン管の頃の砂嵐映像が数秒
スーッと画面が暗転
文字でナレーションが入る
本日、当選されたアナタには
実は、
豪華賞品は
ございません。
すると
文字が消えるのと同時に
音楽が流れだし
画面には神谷と綾さんが二人で写っている写真が◎
何のことか分からないだろう◎
きっとそうだ◎
公正、公平な抽選で
当たりたいとも思ってないのに当選してしまい
仕方なく壇上に上がらせられて
豪華賞品を発表!の映像
かと思って見ていた映像では
豪華賞品はございませんと言われ
神谷との写真がどーんと出てきたのだ◎
わけわかんないはず◎
切り替わる数枚の写真と共に
再びいくつかの文字が登場する◎
覚えてますか?
3ヶ月前
岐阜からの帰りに僕に言った言葉を・・・
”そう言えば、まだプロポーズされてないんだけど”
今日を一生に一度の、その日にします。
ここで、正装を纏った神谷がキッチンの奥手から登場
スーッとカウンター上に一人でいる綾さんのもとに駆け上がり
跪き
2,3言話した後に
『結婚してください』
と
そして
白い箱を取り出し
蓋を開けると
そこにはLEDのおもちゃ指輪が◎
『気持ちに応えてくれるなら
今度、一緒に指輪買いに行きましょう』
そこから先は
僕もあんまり覚えてない◎
飲んでなかったはずなのに
記憶があんまりないんだ◎
綾さんが
おもちゃの指輪で大喜びしてたことや
なぜだか、僕と神谷がカウンターの上でキスしてたことや
最終的に最高にでっかい乾杯できたこと
がプツップツッと記憶に断片的にあるだけで
あとはぼんやりとしか覚えてない◎
そんなプロポーズの儀式でした
よ!
慎矢!!!!
えー、今日の日記は
神谷一世一代のプロポーズの日
だった、のにもかかわらず
飲まず酔わずの正反対
つまり
飲んで泥酔
して、持ち場に付けず(いや、付かせてもらえず)
結果、慎矢の持ち場をマー君が土壇場で担当し
それはそれは、大変な状態を作り上げた
(実際は慎矢のせいでなかなか映像が流れださず
僕が大観衆の前で数分間アドリブで喋る羽目に)
そして
一生、このネタをまわり皆に引きずられそうな
後藤慎矢君のために
書かせて頂きました◎
そんな答え合わせ日記◎
明日は
プロポーズ数日前
自宅に1人、泥酔状態で
勝手にいろいろ妄想していたときに
書いた言葉たちです◎