アドリブバースデー
最近、休みの日の話や、別にどうでもいいことばかりだったので、
久しぶりに、仕事の最中の話でもしてみようかな◎
土曜日の話
阿佐ヶ谷ジャズストリートで賑わう阿佐ヶ谷の街
青二才にもバンドが入り、おかげさまで
一階席には30人以上の観客の方が入ってすごくすごくいい時間で
大盛り上がりでした◎
そんな中、青二才の二階でも、すごく素敵な時間が流れていたのです◎
青二才の二階にはテーブルは大きく分けて3席
その日も、ありがたい事に全ての席が埋まっていました◎
一つは淑女3名様の席◎
一つは男性女性のペアでの2名様
一つは男女2名2名でのご利用の4名様
まず、一番先にご予約を頂いていたのは淑女3名様◎
ご利用内容として、友人の誕生日をお祝いしたい!
とのこと◎
メッセージ入りのデザートプレートのオーダーも入っていたので
あらかじめご用意させていただいてました◎
次にご予約を頂いていたのは男性女性のペアでの2名様◎
以前に青二才に来てくださった時に1階席で
誰かの誕生日祝いをしている雰囲気をすごく気に入って頂きご予約いただいたのです◎
が、当日はジャズストリートで1階席はライブイベント最中でまともに席も作れないため
最初は2階席で食事して頂き、ライブが終わったぐらいの時間に1階席にご案内しなおして
1階席でお誕生日祝いしましょう、と言うプランを考えていました◎
2階席だと、隣の淑女たちとの誕生日が被ってしまいますしね◎
人のバースデーを見ると、サプライズされる側が察してしまうかもしれないので
サプライズの成功率がぐっと下がりますしね◎
まぁ、ここまでがご予約いただいていた部分なので
当初のプランでは、2階席では淑女たちのバースデーサプライズを◎
そのサプライズの前に男女ペアの方は2階席から頃合いを見て1階席に下りて
そこでサプライズバースデー祝いを◎
そして、当日
2階席に最後に入った男女2名様ずつの4名様◎
なんと、この中にもお誕生日の方がいらっしゃったのです◎
淑女の方の幹事さんから
『そろそろ例のアレをお願いします』と言われた
2階席を担当していた慎矢は頭が混乱しそうになりました◎
なぜなら、人のバースデーを見て欲しくない男女ペアの方々も
まだライブ最中ということで2階席に居るのです◎
さらに、2階には先ほど聞いたばかりではあるけれども
もう一人お誕生日の方がいるのです◎
が、ご予約でのご依頼ではなかったため、この方たちのサプライズプレートは
予め用意することはできませんでした◎
ここできっと、慎矢は考えました◎
どうにか、全部の人をお祝いしてあげたい◎
誰かを一番とかではなくお祝いしてあげたい◎
混乱している慎矢から
淑女用のプレートを完成させるようにキッチンにいる僕に
指示が飛んできました◎
1階席はライブイベントでごった返しています◎
キッチンもオーダーが山のように入っているのです◎
淑女用のプレートを仕上げるので精一杯です◎
きっと、そんなキッチンの状況も慎矢は知っていました◎
が次の瞬間
『2名様用のプレートも仕上げてもらってもイイっすか!?』
と◎
そして、さらに
『急なんですけど、もう一つ今から
なんとかサプライズプレート作ってもらえませんか!?』
と◎
状況は刻一刻と変わる中で
ホール側スタッフである慎矢は
完全予定外の
2階席全テーブル同時バースデーサプライズを
決行することを決めたのです◎
さて、ここからは
当事者である、慎矢に書いてもらおっかな~
今日はね◎
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(以下慎矢です)
と、なんと日記途中でバトンタッチされるという前代未聞の事態。
でもね、今日は即答で「ハイ」と書いちゃう。
だって、あまりにも2階の雰囲気が良かったもん!
経緯はこれまでドータ先輩が書いてくれた通り。
確かに、プランとしては、ご夫婦でいらっしゃった2名は、
1階に移動していただいた後、そこにいるお客さん、スタッフ全員でお祝いするつもりでした。
ただ、そろそろ早い時間にいらっしゃった淑女の皆様の
誕生日プレートを出したいなって時には、
1Fはまだライブが終わって間もなく片付けをしている最中。
『タイミングは、今だっ!!』
って状況だったので、そのご夫婦のプランを変更して、
2階でそれを行うことに決めました。
2階の方がお祝いムード満載やしね。
だって、友達やら奥さんやら大切な人をどうにかお祝いをしたい
っていうテーブルが3つもあったから。
さて、問題は男女2名ずついらっしゃるお客様。
ご予約の際に、同じフロアにバースデープレートが先に入ってるので、
難しいとのことを伝えたところ、そういう状況だったらしょうがないですね、とのこと。
だけど、何とかしてあげたくて、
一度お断りをしたことを、逆にサプライズにしよう!
って思ったんです。
で、ドータ先輩に無茶言って、バースデープレートを3台も用意してもらった次第。
2階を担当してて、3台のプレートを出すっていうのはなかなか難しいので、
マー君とドータ先輩に協力してもらいました。
マー君には、バースデー用の曲管理をお願いした。
まずは自分が、ご夫婦のプレートを持っていく。
そして、ドータ先輩が何回もご利用いただいてる淑女3名のテーブルに。
あえて、もう一つのテーブル(男女それぞれ2名ずつのテーブル)は見ない。
背中越しにめちゃくちゃ見られてても、あえて見ない。目を合わさない。
背中越しにめちゃくちゃ見られてても、あえて見ない。目を合わさない。
そして、全員各テーブルから、一度離れる。
『この子も誕生日だったんだけどなぁ』
『私も誕生日なんだけど・・・』
なんて声が、音を介さず自分の心に響いてくる。
そんな声を振り払いながら、
急遽用意してもらったサプライズプレートを手に取り、
『実はもう一人、この中に誕生日の人がいます!!』
もう、その瞬間その4名の若い子たちがいるテーブルはテンションMAX!!
そこにいる誰もが分かっちゃう状況やしね笑
手に取ったプレートをその子の前に持っていく。
嬉しそうに受け取るその子。
『え?本当に?難しいって言われたんだけど?』
と、言いたげな表情を見せる幹事の子。
状況を飲み込んだであろう次の瞬間、最高の表情で笑ってくれた。
その二人の表情、各テーブルの人たちの表情を見て、
自分、泣きそうでした。嘘じゃなくて。
久し振りやなぁ。人の笑顔で感動して泣きそうになるのは。
でも、ここなんですよ。おれたちの仕事のやりがいって。
自分たちを動かすものってこれなんですよ。
なかなか分かってもらえないかもしれないけど、
でも、笑ってくれる人がいるから、自分たち頑張れるんです。
最後に一つだけ言いたいのは、今日あったどれも、それも、
スタッフのみんながいてくれたから。
担当は自分だったけど、自分の気持ちを体現できたのは、
協力してくれる仲間がいたから。
今日は完全に、チームの力。
チームでお客さんの笑った顔を勝ち取った、のかな?
ありがとう。みんな。