• 2014年4月15日
  • BY シンヤ

おとん。

アウトドアよりはインドア派。
漢字検定の勉強をするけども勉強で満足して、受験をしない。
かと思えば、若い頃は多趣味で、少林寺拳法、手話、釣りなど、
多方面に手を出していたそれなりな行動派だ。
若い頃はそれなりにモテてたようで、
バレンタインデーにはチョコやハンカチなど
プレゼントをちょくちょくもらってきてた。

自分が小さい頃、同僚の女性(か、一緒に少林寺拳法をやってた女性)に、
ネクタイをプレゼントされ、おかんは妬いてたのか、
女性がネクタイをプレゼントするってことはなんちゃらと、
少し騒いでいた記憶がある。

高校の頃だったか、二人が大喧嘩をし、

「じゃあお父さん、もう別れる?!?!」

なんてことを言うもんだから、自分が仲裁に入ったこともあった。
一人先に床に着いたおとんと話してた時、

「父さんも母さんに言ってないけど、過去に“そういうチャンス”があってな」

そういうチャンス??あぁそういうことかと、高校生の自分でも理解できた。

「でも、それしたら終わりじゃない?」

なんて、大して恋愛経験もない高校生の自分が偉そうに言ってた。
懐かしいなぁ笑

普段は寡黙。人付き合いも好んでする方ではない
ただお酒は好きで、休みの日は朝早くから庭の栗の木の剪定をして汗をかき、
昼前から大好きなビールを飲んでいた。
寒い日なんて一人で燗をつけちゃうくらいの酒好きだ。
そして、酒を飲むと饒舌になる。

「社長」の実家の「きじや」がその歴史に幕を下ろそうとした時、
スタッフみんなで恵那に行った。

せっかくだからとうちの会社の「取締役」の神谷の両親、自分の親も呼んで
みんなで盛大に宴会を開く事になった時、初対面の人がたくさんいるから緊張したのか、
家で先に飲んでたらしく、野球でいうところの
「肩を作り、しっかり仕上げてきた」状態だった。

スタッフのみんなに会った時にみんなに自分の親だと紹介した時の言葉が、


「おれはね、酒と女が好きなのよ。ガハハハ」

という言葉にはみんな失笑。
今でもみんなにからかわれて語りぐさにされるほどだ。

あぁ、そういえば東京に出てきた時に青二才に寄って、そして酔って・・・
知ってる人は知ってるか・・・これ以上はやめとこう。

まぁ、そんなおとんがある日、1通のメールを送ってきた。

ここぞという時にメールをしてくるおとんだ。
これは里菜に連絡でもしてやれと、そういうことなんだと理解した。

ちなみに「里菜」とは一つ下の妹のことだ。
奥さんは「梨菜」だ。

実家に帰省した際、妹も帰ってきてると少々ややこしい。

話が逸れた。

で、だ。
驚いた自分は「里菜が妊娠?!しかも双子?!」と返信をした。
妹はもう女の子二人、男の子一人と3人の子どもがいるから尚更だ。

おとんは自分が小さい頃、今でも心の中に残っている大切な言葉をたくさんくれた。

「人にされた嫌なことはするもんじゃない」
「常に思いやりを持て」

などがそうだ。
寡黙で、愛想が良いというには少し遠いような笑顔しか普段は見せない人が、
おとんの一人娘である里菜が大変なんだと、兄であるお前が声を掛けてやれと、
父親としての優しさを垣間見た気がした。
仕事前の事だったから、妹への連絡は明日にでもしようと携帯を鞄にしまった。

そして仕事後、携帯を見たらおとんからまた一通のメールが届いていた。

「嘘つきか!!」というか、「早起きか!!」

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