進化

普段阿佐ヶ谷に篭っている僕にとって

月に数度の、神保町店、中野店、土ノ日へのシフトインは

とても貴重なリフレッシュ、いやインプットの時間なのだ、きっと◎

沢山のお客様に囲まれながらする営業

初めて会う方もたくさんいる◎

何度もランチに来ていただいた方や

ディナーに来てしっかりと酔っぱらって、うちのスタッフを可愛がってくれた方

ま、ありがたいことに色んな方に「うちの社長なんです」などと紹介して頂き

恐縮の時間でもある◎

そんな中で、やはり嬉しいのは

紹介してもらった時に「いやぁ、いつも本当によくして頂いて!」

などと、お客様の言葉の端端から普段のスタッフの姿勢が

垣間見れる瞬間だ◎

自分が見ていない瞬間にもどんどん自分の意思で成長していってくれている

と、思っている◎

さて、今日は神保町ランチの女王【カズナ】についてちょっと自慢をしようと思う◎

他の飲食店の方、接客業の方、まったく関係ない方

ベクトルを全ての方面に向けて自慢するので驚いてください◎

僕は阿佐ヶ谷へ、神谷は新店立ち上げや、裏方へと回り

各店の営業の細かいことについてはある程度、

店長を始めとした全スタッフに任せ始めていた時

「ランチのリーダーやらせてください」

と立候補してきた◎

神保町店長のマー君を差し置いて、だ◎

ま、当然マー君のことをどうこう言っていたわけでなく

マー君のシフトはどうしてもディナーが中心になり、

ランチへのシフトインは

毎日でないのが現状であった時に

ほぼ毎日、月から金までランチシフトに入っているカズナが

新たに責任を持ち、ディナーまでの引継ぎがちゃんとできるように

新ポジションを作ってくれ、と

その懇願だったのだ◎

僕と神谷は全体ミーティングでそれを皆に伝え

皆からの賛同を取り、晴れてカズナはランチの女王リーダーになった◎

新しい役職を作ってくれと談判してくるのもすごいが

本当の本領はここからだった◎

色んな所へ顔を出すたびに

カズナの話を聞くようになった

先日日本酒講師としてセミナーをしたのだけどその受講生の方の中にも

「ランチによく行くんですが、あのスタッフの方素晴らしいですね!」と

テラススクエアのビルの偉い人たちにも

「ランチの子が、可愛くて元気で、とにかくいい気分にさせてもらえるからよく行くんだよね」と

実際に、カズナのその日以降、売り上げも来店人数も上がっている◎

もちろん、毎度毎度終礼やミーティングで新メニューを開発したり

サービスについての会議なんかをしている賜物でもあるとおもうのだけど

今はその上に一つお客さんの印象に残るカズナの一つ一つの行動が乗っかっていて

非常にいい状態なんだと思う◎

今日、ランチに入ったときに、ずっと動き方を見ていた◎

もう、本当に無駄のない動きで店内を把握していた◎

以前、迷いのあった一つ一つの行動に迷いがなくなり

スピード感もすごかった◎

そして、その上であのランチの忙しい時間でさえも

ぽっかりと手を空けることが出来るようになっていた◎

その手を空けた時間で、どんどんお客さんに話しかけていた◎

カズナの書く手書き伝票には自分が覚えたお客さんの名前がいつも書いてある◎

自分が覚えているから、ただ書いているだけでなく

その伝票を見た僕も、「あぁ、この方はランチの常連さんなんだな、〇〇さんっていう方なんだな」と思う

そして会計時に、レジまでその伝票を持って来て下さるお客さんがその途中に見てビックリされる◎

店内が満席でテラス席しか空いていないところ

「それでもいいよ」と承諾し暑いテラス席で食事をしていただいた男性三名

冷たいお茶の差し替えなど、いつも通りのことを細やかにこなす◎

一通り食事が終わったころ、お茶と一つ一つ折り紙に包まれた爪楊枝をさっと持っていく

さらに、会計の為に席を立つおよそ十秒前、タイミングを見計らって

冷蔵庫でキンキンに冷やされたおしぼりを持っていく

きっと「暑い中ですみませんでした、これでシャキッとして午後からもお仕事頑張ってください」

みたいなことを言っていたのだろうと思う◎

爪楊枝までは、まぁ普通の仕事だと思う◎

あの忙しい中で、しかもお客さんのタイミングのために数秒制止して

絶妙なタイミングでおしぼりを◎

きっとなかなかできることじゃない◎

当然、僕は出来ない◎

しかもそういうことがカズナはたくさんある◎

今日のランチ、別の方

お仕事途中で席に着くなり大きなお仕事カバンを

床に置いてメニューを選ばれていた◎

それを見たカズナが、そっと白い布を床に敷き

そのカバンをその布の上に置いた◎

その男性はそれに気が付かず、食事を終えられて

帰るその瞬間に気が付いた◎

「このハンカチ(布)の上に置いてくださったのはあなたですか?」

カズナに渡したいものがある、と◎

鞄から出てきたもの

まさかのタイトル(の本)

こんな奇跡も普通に起こしちゃうのが今のカズナなんだと思う◎

どう?いい子だろー◎

自慢のスタッフの一人です◎

お店もスタッフも進化してる◎

僕はどうだろう◎

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