秋田研修記 番外編

投稿日:2013年6月4日 kamiya

以前から“自分史”を書いていましたが

日記の順番が廻ってくるのが10日周期で
なんだか一話目を書き始めたあの頃
何が書きたかったいよいよ分からなくなってきたので、
先日より連載されている

小椋道太の 『秋田研修記』 の
今回はスピンオフで
俺主観の回です。
小椋の第一話 https://aonisai.jp/2544/
小椋の第二話 https://aonisai.jp/2545/
一話目にあったように
僕らはお酒の勉強の為に
秋田に向かうわけですが
その秋田行きのあの赤い“スーパーこまち”に乗る為だけに、
昼夜逆転の生活を強いられている僕らにとっては
ド深夜なのか早朝なのかよく分からない
 
東京駅朝8時56分発という選択をしてしまいました。
 
 
 
今思えば、そこまでして。。。という反省もありますが
 
チケットを取った時はウキウキだったので
 
当日の中途半端にタイトなスケジュールは霞んで見えてなかったのです。
 
 
 
出発日、
 
営業を終えて軽く飲んでしまった俺は
 
いい気分でご帰宅。
 
東京駅に着かないといけない時間まで
 
あと2時間、というところだったと思う。
 
 
 
荷造りもそこそこに
 
風呂に入ってチンタラやってると
 
デキる嫁から
 
『ちょっと、大丈夫?』なんていう心配の声が。
 
 
まぁ焦るなって。
 
デキる俺はそこから実際のドアtoドアの所要時間を
 
携帯のアプリを駆使して計算。
 
 
 
 
 
やべぇかも。(-。-;)
 
 
 
 
あっという間に
事は一刻を争う状態にまで激変していたのです。
もうこれは“タクシーさん”を呼んで
その数分の間になんとかして荷造りと身辺を整えるという
マルチタスクをこなさなければ
いつものように
「遅刻しました」
では済まない状況である。
なんせ一人ならいいけど
新幹線のチケット持って東京駅で待ってるドウタまで
“スーパーこまちさん”に乗れない事になる!
一気に緊迫した自宅では
嫁様がキャリーバッグにどんどん荷物を詰めて
俺は髪を乾かし歯を磨きながら東京〇線に電話をかける、など
慌ただしい戦場と化した。
しかしながら、
こういう時に限って予測外のことが起きることも
今までの人生の経験上よく知っている。
ので
予備の時間として今回は“プラス10分”を設定した。
そして忘れ物があったとしても
とりあえずお金さえあればある程度はなんとかなるものだ。
漫画のように家を飛び出し
家の前でタクシーさんを待つ。
タクシーさんを待つ。
待つ。
こーねぇーーーーー。( ̄ー ̄; ヒヤリ
10分で家に到着するはずのタクシーが15分経っても来ない。
とりあえずギリギリになる事を
ドウタに伝えておこう、と
タクシーを待ちながら電話をかけた。
神 『あ、おう、ドウタ? わるい!ギリギリになるわ!』
ド 『マジで?今どこ?』
神 『家の前でタクシー待ってるけど来なくてさ』
ド 『? 俺いま風呂出たとこだけど。』
、、、おまえ、マズイって。( ̄へ ̄|||)
すげぇマズイって!
俺より危機的状況にいるのに
まだそれにも気付いてないヤツがこの世にいるなんて。。。
そしてその二人がこれから秋田に行くなんて。
そしてその二人でかれこれ17年も一緒に居るなんて。
もうそこからはお互いの事など考えてはいられない。
各々がベストを尽くさなければ
“スーパーこまちさん”に乗ることはもはや
見ることすら出来ないのである。
しかしドウタとのその電話を切っても
まだタクシーは現れない。
俺の焦りは身体の関節までゆうに到達していて
まだ家の前なのにすでに
脇汗はびっしょりだ。
焦りが怒りに変わってきた時
通りの向こうからジャケット姿のおじさんがこちらに向かって
駆け足で走ってくるのが見えた。
そう、そのジャケットの色はと言えば
【濃い緑】だ。ヽ( ´ー`)ノフッ
東京〇線!!!!!!!!!!
なぜ車で迎えに来ない!
予測の範疇をはるかに超えたお出迎えに
もはやパニックだ。
『ハァハァ、、、神谷様ですか!?』
そう、俺が神谷さまです!
『道に迷ってしまって。。。車はあちらです!』
もう原因追究は車内でしよう。。。
今は急ぐことが先決だ。
朝っぱらから初めて会った
緑ジャケットおじさんと脇汗マンが全力疾走するという
滑稽な画だったと思う。
タクシーまで100メートル程走っただろうか。
この期におよんでキャリーバッグをトランクに入れさせようとする
緑ジャケットおじさん。
荷物は座席で良かったのだが
もう逆に面倒だからトランクに入れてすぐ出発。
言わなくても分かるだろうが
万が一のことを考えて
『お分かりかと思いますがスッゴイ急いで下さい』
と告げると今までの分を取り戻すかのように
裏道を駆使して阿佐ヶ谷駅に走った。
この時すでに“プラス10分”は使い切っている。
もう間もなく
駅到着というところで
ん?
あれ?
ガクガクブルブル
財布が無い=( ̄□ ̄;)⇒
No~~~~~~~ぅ!!!!!
確かに持った記憶が無い。
というか、店から持って出た記憶が無い。
そう、これから全てうまく事が運ぶ事が条件のこの
秋田までのワインディングロードに
財布を忘れてきたのである。
だが不幸中の幸い
ポケットの中に少し多めの小銭が入っていた。
500円玉も何枚かある。
もうこの状況下ではツイテるとしか言いようがなかった。
何とかタクシー代は払えて降車。
なのに、トランクを開けずにタクシーは発車。
もうね、
『!!おい!トランク!!!!』
朝の阿佐ヶ谷駅でタクシーの扉をバンバン叩いてる脇汗マン。
はたから見たらアブナイ。
だから荷物は座席で良いって言ったのに(`Д´メ)
すぐに東京駅までの切符を買い
ホームまで突っ走った。
ギリギリで乗った電車で時刻表を調べると、
東京駅着予想が
8時50分。
新幹線乗換えまでの猶予は6分。
恐い。。。
ドウタに連絡すると
どうやら同じ電車にドウタも乗っていることが判明。
これで二人とも乗れるか

 

二人とも乗れないか、になった。
東京駅に到着。
そこからキャリーバッグが接地してないんじゃないかというくらいの
スピードでフルダッシュ。
東北新幹線の改札前でドウタと合流し
階段を駆け上がると
すでに発車寸前で扉の閉まる音が流れていた。
憧れの赤い車両を
もちろんゆっくり見ることも許されず
一番近くの扉から飛び乗った。
直後、扉が閉まり
スーパーこまちは
スーパー俺らを乗せて無事、東京駅を発車したのである。
ま、無事、ではないが。
車内からは
もはやその赤い外観は拝むことができず
スーパーこまちに乗っている実感は無し。
とりあえずそれが新幹線なら
もう何でもよかった。
やっと座席に着いた俺らは
一息整えた。
やっと、やっと、
楽しい旅が始まることとなった。
ここからは
写真を撮る余裕もうまれたので
新幹線内での研修風景を
いくつかご紹介したい。

一番端で乗ったので自分の席まで長~い道のり。

と、席に着いて

『ビール買う暇もなかったな~』
なんて言ってたら
はい
どーん!

さすがアホです。
憧れの新幹線に一升瓶持込みやがった。。。。
そして俺の残金はこれ。

水とつまみは買えたよO(≧▽≦)O 


つまみが足りなかったのでまた買った。
もはや“居酒屋こまち”

んで、時は流れ

一升瓶は空いて
足りなくなってビールも買った。
これで俺の財産はほぼゼロ。


 
 
もうこの頃は
だいぶお酒もまわってきまして
通路を通る売り子さんを止めては、

またお前らか・・・

の空気をもろともせず
ビールを買い

そういえば俺らは憧れのスーパーこまちに乗ってるんだと

思い出し
記念にスーパーこまちのミニカーを
残金の無い俺はドウタにねだって
買ってもらいました。

 

 
ま、車内に忘れてきたけど。


停車駅で毎回降りて写真を撮るドウタ。


ポーズをとるドウタ。
『危ないですよ!』
駅員さんに注意される図。
ま、この辺から
記憶がないです。

さんざん他スタッフに

『どうせ秋田まで飲みにいくだけでしょ』
と言われた研修旅行は

いつもこんな感じで始まるわけです。

 

 
 
ではドウタの続編をお楽しみください。
 

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